名前の鑑定を始めた頃の私の鑑定法は「桑野式」と呼ばれるものでした。これは、使われているそのままの漢字の画数で計算して鑑定を行うものです。
結婚前の夫の鑑定もこの方法で行いました。人格、家庭運が良くないという鑑定結果も、ほぼ納得出来るものでした。ただ‥総格数の40という数字にはなんとなく違和感がありました。夫は勤勉実直、顔に真面目と書いてあるような人でした。基本数4の持つ社交性や明るさ、ましてや楽天的なラフさなどは全く感じられなかったのです。
夫が亡くなった後、私は本格的に姓名学を勉強する為に「易学院」と呼ばれる占いの学校に通いました。そこで教わったのが「熊崎式」と呼ばれる旧の漢字に直した画数で鑑定する方法でした。夫の名前には「くさかんむり」のついた漢字がありましたが、その「くさかんむり」を熊崎式では3画ではなく6画で計算するのです。当然鑑定結果は全く違うものになり‥彼の名前の総格は43画、分析力に優れ、経済観念があるというこの数字の特徴と彼の性格は合致するものでした。
そして、何より‥悪いと思っていた人格が実は良くて、良いと思っていた社会運が最悪だった‥
彼は、一所懸命会社の為に働いてようやく望み通り役員になり、これからという時に癌になりました。
思えば、これが彼の人生の分かれ道だったのかもしれません。